2017年1月に労働安全コンサルタント・技術士事務所SafeTech神戸を設立しました。
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2017年3月21日火曜日

建設関連の新法

「建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律」が3月16日に施行されました。一般的に注目度が低く、議員立法なんであんまり情報がないですね。
http://law.e-gov.go.jp/announce/H28HO111.html

 この新法のねらいは次の二点のようです。

  • 高齢化が進む建設従事者の就労環境改善
  • 建設業の健全な発展

 具体的に何をやるかというと

  •  国・自治体
    • 方針、基本五年計画の策定
    • 安全確保に十分配慮した工事費・工期を定めた工事契約
    • 下請関係の適正化の推進などの措置建設業者間の連携の推進と建設現場における全ての工事従事者の労災保険関係の把握など
    • 安全性の高い資材・施工方法の開発・普及の促進
    • 建設従事者の安全意識の啓発
  • 建設業者
    • 事業活動における必要な措置
    • 国などの施策への協力
 以上のような内容になっています。建設業法その他関連通達などの枠組みで、請負業者間の契約関係において社会保険加入状況の把握や未加入業者の排除などが規制されてきましたので、従来とあんまり変わらないように見えます。しかしながら、この新法では「全ての建設工事従事者」を対象としていますので、今後策定される基本計画などで一人親方に対する対策が盛り込まれることになると考えられます。
 労基法・安衛法・労災法の枠組みである「使用者・事業者・事業主」と「労働者」の関係に変化はないでしょうが、現場第一線で働く職人さんに如何に社会保険料を含んだ経費を行き渡るようにするのかがポイントとなってくるのでしょうね。

2017年3月18日土曜日

「0.1一般」「附属書A」にすごく大事なことが(2)

 たぶん多くの組織は、このマニュアルを使って仕事をやっていませんよね。きっとISOバブル期のコンサルタントはパターンオーダーのマニュアルや文書・記録を組織に押し付けておけば楽だったんでしょうね。また、審査する側も「適合性」を見る上で、マニュアル記述や文書・記録の有無を確認すれば良かったのではないでしょうか。
 旧規格も世界中の権威者が集まって、あーでもないこーでもないと議論したものですから、それはそれでちゃんとシステム化すれば良いマネジメントができたのでしょう。実態は「認証取得」が先行してしまって、パターンされたシステムを導入した組織にとっては「事業活動と乖離したISO」となってしまう事例がみられる結果となりました。
 今回の規格改定では、このようなことが無いように「0.1一般」で、規格書をなぞるようなマニュアルは要りませんと明記されるに至っています。さらに規格書の附属書A(新たな構造、用語及び概念の明確化)のA.1にも次のようなことが書かれています。

  • 規格書の箇条構造は、組織の文書化のモデルではないです。
  • 組織で従来から用いる文書類が、QMSが要求する文書と関連することもあります。
  • 組織が従来から用いてきた用語をわざわざ規格が定義した用語に置き換える必要はありません。組織で選択して下さいね。
    • 例えば、規格用語の「外部提供者」を「下請業者」「購入先」「パートナー」など何を使っても良いですよ。
 ただ、この規格を適用しようとする組織は、規格要求に抜け漏れがあってはならないので、足りないところは、ちゃんと補う必要があることは言うまでもありません。
 ということで随分、従来の事業活動にQMSが寄り添う形に変化しています。

 以後は箇条4以降を逐条的に紐解いていきます。あれれ、言ってきたこととちゃうやんというツッコミは無しでお願いします。

2017年3月17日金曜日

「0.1一般」「附属書A」にすごく大事なことが(1)

 JIS9001(ISO9001)が2015年版になって、いろんな解説本が出版されています。なんで?といえば「規格書が難解だから」なんでしょうね。全部の解説本を読んだわけではありませんが、たいがいは「まえがき」→「概要」→「箇条4以下の規格要求の解説」の順に書かれているのではないでしょうか。
 そこで今回のテーマに移ります。「品質マネジメントシステムー要求事項(以下、規格書といいます。)」の「0.1一般」にはこんなことが書かれています。

  • この規格を適用しようとする組織・企業など(以下、組織といいます。)すべてが、規格書の構造どおりの仕組みを持つこと強要していません。
  • 規格書の構成どおりの文書類の整備は必要ありません。
  • 規格の用語をそのまんま組織で使う必要はありません。
  • なんでかというとこの規格書は、組織の成果品(製品・サービス)がちゃんとしたものであることが説明できることを補う程度のものだから。
 あれれ?みなさんの組織・会社の「品質マニュアル(2015年版で要求事項ではなくなりましたが、これは後述します。)」は、こんな具合じゃないですか?

  1. 目的:当社のQMSの基本事項を定め、QMSを確立・実施・維持・継続的改善する
  2. 準拠規格:JIS Q9001:2015
  3. 用語および定義:JIS Q9000:2015およびJIS Q9001:2015に規定された用語定義ほか以下の事項(略)
  4. 組織の状況・・・・・・・・以下、規格書箇条の順の記述
以下、後日に続く。